夫から考えるPMDD処世術 -男の世界なんて天国みたいなもん-
今回は、よく言われる(?)男の世界について思うことを書きます。まとめると、
※ググっても男の世界というものを定義しているページは無さそうだったので、これは僕だけの感覚かもしれません。あしからず。
一昔前は3高とか、亭主元気で留守が良いなんて言われたり、日本が経済的に右肩上がりの時にはこの言葉も良かったけれども、一般人の懐がなかなか温まりにくい現在ではもちろん死後になっていますよね。あまりに一方的というか、後先考えてなさすぎじゃないかとも思います。
感覚的にも男は外で金を稼いで、家庭にいない方がむしろパートナーにとっては都合がいいんだ。なんてバランス感覚が信じられません。
ただ、上記の感覚というものは今でこそ批判的に捉えている僕も「なんとなくそうだよね。その方が効率的だよね。」と疑わない自分もいました。あさはかです。この上なく。
男社会、ひいては日本の企業組織というのは大なり小なり違いはあれど家庭の、主には女性の支えがあったからこそ仕事に没頭できる環境にあると思います。裏で懸命に支えてくれている人の苦労さを知らずして、今までの価値観に晒されると、一端の男の社会の一員が出来上がるんだと思います。
妻はフルタイム勤務で通勤は片道1時間半かかります。デスクワークがメインです。
僕も若干違いはありますが、ほぼ同様です。僕も仕事で忙しい時期は多少ありますが、肉体的に辛いということはありませんし、何より精神状態がコントロール不能な状態に追い込まれることが定期的やってくることもありません。そんなこと意識すらしませんでした。とにかく目の前の仕事をこなしていくことに集中すればいいだけです。そして、時が経てば会社の人と打ち解けて、飲んだりなんだりと発生して組織の一員としての立場で生きていけます。
でも妻はそう簡単にはいきません。自分の体調が辛い時も頑張って出勤しなければなりません。どうしても休まなければならない時にも男性上司に対して上手く伝えなければなりません。そして、休むということはそもそもが後ろめたく感じやすいことなので、体を休めても心は休まらなかったりします。その上で他の人と同じ成果を出す必要があります。僕と比較すれば、その差は圧倒的です。
PMDDで受ける症状を通じて、僕も感じたこととしては、妻は在宅勤務があろうとなんだろうと圧倒的に不利な条件で働かねばならないということです。
生きていく。生活していく。
この言葉が含む内容には僕と妻ではとんでもない差があります。
恥ずかしながら、妻の悩みの深さに気づくには時間がかかりました。ありがたかったのは妻がそれを僕にきちんと言葉で伝えてくれたことです。そこでようやく少しずつ理解することができました。
と同時に自分がなんとなく抱いていた人生観は間違いであることを認識しました。
人生で最も大事なことは、手が届く範囲の人が幸せそうに過ごしてくれていることだと思います。
この価値観で今は生きています。なかなか日本の今までの感覚にさらされ続ける状況が続くと生きて行きにくいかも、と感じることは多いですが、僕はこれが正しい姿だと思います。
今回は以上です。